善悪の彼岸

ジャニーズ関係ない話です。

まっとうに生きていれば、人を憎むことはあるかもしれないけど、その先へは絶対に行かないし行けないと思って生きています。
でも、役柄として人殺しの役が来たら人殺しにならないといけない。
警察官なら警察官に、ヤクザならヤクザに、無鉄砲な高校生なら高校生にならないといけない。
誰かの演技を見て打ちひしがれているような人間には、演じるという事がものすごく途方も無い事のように思えてなりません。

確かに姿形はその人のものなのに、演じる役によって顔も身体も雰囲気も本当に違って別人になってしまっている、たまに「本当の自分はどこにあるんだろう」と漠然とした事を考えてしまうことがあります。
それでも合間合間に更新されるブログなんかでスタッフの人や共演者の人と談笑したりしているからもう不思議で堪りません。

という訳でBORDERを全話見ました。えっ今?っていう感じでどうして自分でもオンタイムで見てなかったのか不思議だったんですが、その時分のログを見返すと「池松くんしゅごい」*1で埋まってました。あのさあ。
もうそれはそれはショックで堪らずこうしてショックなのを書き留めておこうと思ったのですが、ショックすぎて何がショックなのか解らなくなってしまいました。

石川安吾は一度死に、脳に物理的なダメージを負ったせいで死者と対話出来るようになったわけですが、スンシンくん*2と井上くん*3の事は助けてくれたのにどうして石川くんのことは助けてくれなかったのか金城一紀様一体どうしてなんです、と枕を涙で濡らし始めてからそろそろ1週間です。つらい。

そうしてこれが当て書きだということもなかなかショッキングです。
演者本人にじっくり触れるようになってまだ日が浅い身ではありますが、私の思う彼は一言で言うと「人を惹きつけるカリスマ性の持ち主」というイメージを持って見ていたりします。ですが、カリスマというのは人が後についてきてくれるからこそ発揮されるものであり、石川くんはむしろ自分から人を遠ざけ遠ざかっていったので当人とは根源は同じなのに真逆のように見えます。
中身のフィルターを通してみると、ただでさえゾッとするのによけい寒気が増します。怖い話でした。

BORDERに携わっている時のブログに、ふざけてるんでしょうが「連ドラもうやりたくない。」とか書かれてて余計ゾッとする訳です。
その次の仕事が「カッコーの巣の上で」のマクマーフィーなのもゾゾゾッ度高いです。
なんなんだこの人、すごい、やばい、怖い。
この時のエントリは段野竜哉というキャラクターとそれを演じたことについて思いを馳せるのみでしたが、こうなってしまった今、彼の事が本当に本当に恐ろしくてたまりません。

ウロボロス関連の取材で斗真が「カッコつけてもらわないと困るし、2015年またブレイクしちゃうよ」とかインタビューで答えてましたが、いやまさか斗真の言うとおりに、カッコつけた姿に興味を持って過去の作品に軽率に手を出してその計り知れなさに絶望するなんて事になるとは思ってもみませんでした。

そんな感じで、2015年になりましたが、小栗旬さんはじめてます。*4

*1:MOZUを見ていた模様

*2:フライ、ダディ、フライ

*3:SP

*4:ところで超超どうでもいい追記なんですけど、SPのメインテーマ「Security Police」とBORDER主題歌「evils fall」を交互に聞いてるとデッデッデッで頭がポーンします