9/5 RED@新国立劇場小劇場

RED 9/5 15:00の公演に行ってきました。2回目です。
始まってそろそろ2週間が経ちますので、内容についても触れています。

初日から2週間経つので、そりゃ当たり前なんですけども、2人とも「ロスコ」と「ケン」になっていました。抑揚がついた、と言えばいいのかもしれませんが、骨に肉がついたような、そんな印象を受けました。
一幕目のケンはロスコを少し恐れているかのような、畏怖の感情がより強調されていて、だからこそ二幕目の時間経過が解りやすくなっていたと感じます。
「何が欲しい」と絵に語りかけるロスコに対して「レッド」と答えてしまうケンの姿が、なんというかその発言に至るまでロスコと一緒に過ごしてきたからこその発言というのがより把握しやすいというか。
三幕のアポロン的要素・デュオニソス的要素の話も同じで、哲学の話を嬉々としてするケンはまるでロスコのミームの伝承者でした。目の輝きが幼くてすごく綺麗。席が近かったせいもあるのでしょうが、より爛々としていたように見えました。
ライブペインティングのシーンもより個性が強調されていたし、四幕目のケンの切れ味もより鋭くなっていました。幼さが増した分、残酷さも増したように思います。ブチ切れたケンを受けて、ロスコの身体が傾いでいたのもまた切なかったです。あのシーンだけは、田中さんが小さく見えました。
そうした具合により抑揚がついているので、最後の別れがより静かで切ないものに感じられました。

舞台じゃないところについて。
花は当然のことながら大体かたされていました。これから中日を迎えてまた増えるのかな?彩りが少なくなってて、釣瓶さんととんねるずから来ていたお花についてやっと造花だったのかと気付いた次第です。
演劇をあまり見る方ではないのですが、やっぱりマチネ(マチネという時間でもないですけど……)の方が笑いが起きたりしやすいんですかね。こないだよりも笑いが起こってた気がします。
まあ、初日は観客もピリピリしてるものでしょうしね*1
勝地涼くんが見にいらしてて、私の席は勝地くんのいっこ後ろの列*2だったのですがとてもかっこ良かったです。えれぇカッコ良かったでやんすよ!(声を大)
笑い声の起きたシーン、勝地くんの笑い声がめっちゃ聞こえてきました。それもちょっと面白かったです。

……この舞台、感想を書くのがすごく難しいなあ、と思います。とりわけストーリーについて、私はすごくこの話が好きなんですが、理由付けがしにくいのです。言葉が足りないというのもあると思うのですが。
2人のやり取りはすごく難解な部分もあります。でも扱っているテーマは割りと普遍的なものだと思います。
次見る時までに、その辺ももう少しだけ整理出来るといいなあ。

*1:少なくとも私は緊張してずっとベンチで「吐く~もうダメ~吐く~~」て言ってました

*2:ぱっとみると横顔が視界にドーンしてくるくらいの位置