私は秘密を保持出来ない

8/6公開の「秘密」、初日舞台挨拶の両部に参加してきました。
とはいえレポ出来るような事は特に起きず…、というか、1部は映画の内容がヘビーすぎて斗真が入場してきても「あ…斗真…斗真かっこいい…」と感覚が死んでいてそれくらいになってしまい、逆に2部はもうネットのメディア等でレポがされていてこう…わざわざ書くことがない…。笑

斗真さん、髪の毛染めてましたね。あとすごく梳いたのかしら、レイジほどではないですがとてもさっぱりした髪でした。
何度見てもかっこいいけど、そんなの当たり前の事すぎるなので本当に書くことが無い。
ああでも少し痩せたのかなあと思いました。最後にナマで見たのグラスホッパーの舞台挨拶ですが、そこからリンコさんとレイジを経て今、と思っても予告犯関連で見た時より細いかなあ。
薪さんで痩せてそのまま戻ってない印象です。うーん、心身の健康を願います、と言っても健康であると思うんですけどね、斗真さんですし*1

1部の思い出し

  • 斗真さん、上下黒の艶感のあるスーツ、シャツも黒。襟のあたりにスタッズと青いストーン? 刺繍? がされていて、VBBナイズされてる感じが大変素晴らしかった。
  • 大友監督もどこかで言っていましたが、生田斗真を小さくさせる工夫…ということで配置されたおかだまと桃李。本当に小さく見えました。175cmあるんだよなあ…。
  • 登壇者挨拶→ライビュ会場へプレゼント、の流れ。くじの箱が出て来るのを「ちゃんと入ってますね」と言いながら揺すったり引いてみたりする斗真。
  • (オグトマコンビはくじ引きの箱が好きなのか)
  • 突然千明様のドレス見て「目のやり場に困るゥー!」っておっさんか!笑
  • 右手で引いても左手で引いてもどっちでもいいよ!ww
  • 客席と絡むし千明様ちらちら見るし私語はするし(身体がおかだまの方向にずっと傾いていた)始終ご機嫌、のように見えた。

2部の思い出し

  • 30分のスパンを置いてごきげんお兄さん再び。
  • 2部のほうが舞台挨拶らしかった。
  • 生田斗真です。数ある作品の中から、リオの開会式も見ずにこの『秘密』を選んでいただきありがとうございます。みなさんは猛者ですか!笑 映画『秘密』は、カンボジア代表猫ひろしを応援しています! ニャー。」
  • 誰の脳を覗きたい? 斗真「僕はやっぱり*2芸術家やアーティストの方ですかね。どう言うことを考えて作品を作っているのかとても気になります。横尾忠則さんの絵が好きで、あの絵はどうなっているのか、とか…。」
  • 自分が話終わり、MCの方のそうなんですね~っていう相槌の間におかだまに何かを仕込む斗真。
  • MC「岡田さんはどうですか?」ま「僕は~…猫ひろしです!…もういいですか、もういいですよね、はい」斗真…。
  • 桃李「僕はマンガ家か…武将ですかね*3織田信長とか…。ああでもマンガ家さんで。井上雄彦さんとか」斗真「ちょっと見せてくださいーつって」桃李「そうそう」ノリが軽いよ。
  • 千明様「私はイケメンの脳内。どういう風に世界が見えているのか、キャーって言われてみたい」大森さん「僕も生田斗真ですかね…」大人気、斗真破顔(かわいい)
  • 鏡開きをする流れに。お酒か~*4って思ったら秘密の「密」に掛けて蜜、メープルシロップの鏡開きというなんとも珍しい催しでした。よくあることなのかなあ。
  • 「秘密」「大ヒット」の掛け声でぱこん。
  • 斗真さん、何故かおかだまにシロップ舐めてみなよ、と勧める。おかだまキョドりつつも樽の中に指を入れて言われた通りに舐めてみる。
  • おかだま「蜜だ~~~!」 斗真「蜜か……。」(←ちょっとシリアスな声で) おかだま「蜜だー……。」仲良いね君たち。

斗真、最後の挨拶で「魂を込めて作った」と言っていましたが、誰にでもおすすめできる内容では無いとはいえその魂がすごく伝わってくるような、そんな作品でした。
作中の中で問われている倫理観についても、表現についても、よくもまあこれをこれだけ大々的に出来たな、というのが2日経ってみてのストレートな感想です。
舞台を見たあとのしんどさが好きな人は是非見に行くといいと思います。
一日2回見るものでは無かったかもしれませんが、それでもこの「しんどい」感じはなかなか癖になります。
映画館だからこその没入感の中で、一人で観に行った時の自分の反応が楽しみです。笑
次いつ行こうかな。

追記はネタバレ絡めた、感想というかなんというか的なあれ。


大友監督の以前の作品の時*5に、原作を先に読んだらば見たいシーンが無かった、映像が伴うことで解りにくくなったなあ、と結構ショックを受けたことがあったので原作はほぼ未読で臨みました。
1巻の大統領の話は読んで、以降の貝沼事件はチラ見という具合。

結果としてこれは正しい判断だったと思いました。原作から感じられる雰囲気と今回の映画とではかなり別物なんじゃないでしょうか。
というのも、原作…イラスト等での印象ですが、薪さんに対して抱いたイメージが「美少年」だったんですね。薪さんは実際には30代ですが、耽美儚い系童顔中性的美少年の印象が大きかったというか。

そんなキャラクターをどう演じるんだろうって思ってたんですが、少なくとも斗真の演じる「薪剛」は、「30代のべらぼうに美しい男性」でした。
斗真の顔面は大正義なので、それを耽美主義的と言うのならば確かにそうなのですが、むしろおかだま演じる青木のほうがそれに近かったのではないでしょうか。
とはいえまあ…耽美か…。うーん? ここはもう少し考えようと思います。

ストーリーや話の語られ方というものに対して自分でハードルを下げて行ったので、大元の話の流れとして解らないというようなところはありませんでした。
ただどうしてもいろんなエピソードを混ぜてるからどうしようも無いところではあるのですが、

  • 貝沼と絹子の関係
  • 「学び舎」て何? 絹子は甲斐市で工房の女性に保護されたんじゃ?
  • なんで絹子の弁護人は偉そうなの
  • 斉藤医師と薪さんの関係
  • 絹子事件の関係者の1人が飛び降り、その同時多発飛び降り事件こそが貝沼と関連

みたいなところがちょっとテンポ良すぎて置いてけぼりでした。
あと青木の家族について…原作と設定が異なるというのは聞いていたのですが、掘り下げなさすぎで彼に対する救いがあんまり無かったかのようにも思いました。
かと言って掘り下げる隙間など劇中のどこにも差し挟む余裕は無いのも解るので、ちゃんとあの青木がその後を過ごしてくれてたらそれでいいかなあ。

ストーリーの中で提示されたものに対する感想として…そうだなあ、死人に口無しだしそれで犯人が捕まるのであれば脳の内容を見られてもしょうがないことなのかなと自分では思いました。
ただ思考までもがって思うと、ねえ。
いい気分なんてどこにもないですが…それを正義の名の下において行使するのかって、うーん。
映画の中で第九の人々はそれが正義だって思って進行するので、だから貝沼の「貴方はもう秘密を保持できない」て言葉が響いてくるかもなのですが、当然のように受け入れられてしまってるので、なんとも言い難い。

多分、もっと語られるべきこの映画の主題や思想とか人格の話について、誰もが汲み取りやすくあの映画の中に練り込むことも難しい気がします。想像力を働かせないとそこまで気を回せないというか、如何せん画面の情報量が多いので、その辺も汲んだ上でちゃんと感想を書こうとすると自分は何回も見ないといけないかな…。

劇中で眞鍋が言うように、「人の脳を覗いたらもう後には戻れない」と思います。
その人が何を考えてるのかなんて知りたいって思うけど本当のことなんて知りたくなかった時のほうがほとんどなんじゃないですかね。
人の口に戸は立てられないじゃないですけど、貝沼も「貴方はもう秘密を保持できない」って言いますし。
それが果たして「神」の領域なのかは置いておくにしても、非常に難しい題材だなと2日経ってやっとそういう感覚が来てます(遅い…)。
やー、すごいバランスで成り立ってますよこの映画。

斗真

上でも書いて下でも、になってしまったのですが、斗真の美しさや繊細さが全面に推されたうえでのキャスティングであることは間違いないのでその点はマジで文句なしです。
脳男の一郎しかり、予告犯のゲイツしかり、斗真は既にひび割れてしまったガラスみたいな役が本当に似合いますね。そこで当人に目を向けるとめっちゃ分厚いアクリル板*6のようだったりするので、そこはもう才能なんだと思います。
なにせ顔面が大正義だから…。
斗真本人が30代になって、一郎ちゃんにはなかった「男臭さ」がちょっぴり薪さんに滲んでいるように思ったのですが、それはそれで彼の解釈であるはずなので、私はそれを受け入れたい。
あとはきっと、貝沼と初めて出会った頃や鈴木と一緒にいた時の薪さんとの対比なのかもしれません。
1回目を見た直後、同行の方に「台本が読みたい、ト書きが見てみたい」と漏らしたのですが、あのシーンはどういう発注であの形になったのでしょう。
今の「第九室長である薪剛」とは全く違う薪さん。その形にどうにも龍崎イクオを感じてしまいました。
丸さとか柔らかさがイクオのそれによく似ていたと思います。
いっそ可愛らしいというか。じゃあイクオってどういう気持ちで演じていたんだろうとか、そんなことを考えました。
グラスホッパーの鈴木が斗真の濃淡のスケールであるのならば、薪さんは剛柔のスケールって感じ。常に6Bの鉛筆。
「薪剛」というキャラクターにそれをぶつけてきたのがとても面白かったです。

おかだまととーり

この2人をよく知ってる!っていう訳では全然ないのですが…。
おかだまは本人の繊細な印象が先行してしまっていたので、青木が結構感情を爆発させるタイプだったのでちょっとびっくりしました。
まるで当人もそうであるかのような。宝石の原石のような、光が乱反射してぎらぎらとしていて、硬質感じが印象深かったです。
それが青木なのかおかだまなのかは残念ながら解らないのですが、一度生でお芝居を見てみたいなと感じました。
とーりは…この人は魂と肉を分けるタイプなんだなと思いました。
なんだろう、まだ噛んでる最中で言葉が浮かばないのですが、鈴木は鈴木なのに見たあとの感触がいっそミントフレーバーって感じの爽やかさで、底の知れなさが怖い。
次行ったらもうちょっと鈴木を見ようと思います。
ていうかあの、そのね、走馬灯のシーンがあまりにも以下省略。
ここじゃ話せない……。笑

吉川晃司

サイコー以外の何物でもない。
サイコパスの役最高だった……。
なんか…なに…本能でサイコーって言っちゃうやつ…。
貝沼は絹子に「K」のアルファベットの入った南京錠と鍵を渡すのですが、あれってシドとナンシーなんですかね?

平山さん

岡部役の平山さん、めちゃくちゃ存在感ありましたよね…。
薪さんから付かず離れず、でも常にそばにいて、介抱して鎮静剤?を打つのも岡部だし最後絹子へ歩み寄ろうとする薪さんを止めるのも岡部だった。
平山さん、私の中ではコウノドリの印象ばかりで、何見ても加瀬先生って思ってしまうのですが、いやホントに岡部が平山さんで良かったです。
岡部は「男の慈愛」の人なんだなと思いました。
斗真、薪さんとの関係性――撮影中は目が合わなかったのに、クランクアップしてから「守ってくれてありがとうございました」という距離感、サイコーですよ…。
この映画で一番好きなの岡部かもしれない。

だらだら書いてしまったのですが、こうやって書いておかないとまさしく「貴方はもう秘密を保持できない」になってしまいそうで。
知ってしまったらもう後には引けなくなるような、そういう気持ちになります。
うーん、3回目見に行こうかな……。

*1:あくまでファン視点でしか無いのですが、この「ちょっと心配」「ちょっと気掛かり」というのが、いつかの旬くんのインタの「支えていきたい」発言に掛かってるのかな…と勝手に思っていたり、いなかったり。

*2:やっぱり、はパンフレットでの同質問に被る「やっぱり」

*3:過る岡田准一の影

*4:思い出されるベロベロの殿

*5:ぼんやり伏せましたがプラデです

*6:切り口を触った時のぬめっとした感じと少しだけひんやりしているところが斗真だと思う