髑髏城の七人 Season花

髑髏城の七人 Season花 全85公演、本当にお疲れ様でした。
改めて数字にしてみると85公演って大変な数ですね。3ヶ月、ずーっと「豊洲に行けば旬くんがいる!」と思って生活していたので、なんだか軸が無くなってしまったように思えてとてもさびしいです。
私はあまり通えていないので「軸かよ?」という感じでもあるのですが、そこにあって当たり前になってしまったものが無くなってしまった感覚というか。
終わって寂しくない舞台なんて無いんですけどね……。

思えば、ハナドクロについては、蕾だった捨之介が花を咲かせるような印象があります。
もちろん過去を背負った捨之介がしがらみを捨てて立ち向う話でもあるのですが、今回の旬くんの捨之介……と言わず三人組は艶やかで色っぽく、華やかでした。

ももうとにかく捨之介から滲み出る美しさがファンとして堪らなかったです。
初日からすでに綺麗だったのに、回を経るごとにどんどんそれが色濃くなっていって、千穐楽でついに咲き誇ったように見えました。
登場時の口上ももちろんですが、ラストの「よせよせ、ガラじゃねえよ」の晴れやかな顔といったら! 85公演の締めくくりとも言えるような表情に見ているこちらまで込み上げてしまいました。
正直なところを言うと、プレッシャーがものすごかったんだと思います。初日からずっとかっこよかったですが、どんどん吹っ切れて行ったんだなぁというのが伝わってくるようでした。
すでに決まった形のある『捨之介』を、最終的に上手く乗りこなしていって、最終的に完成させたように感じられたのがほんとにもう、この人のファンをしていてよかったなと思いました。

  • 初日よりどんどん兵庫の見栄に突っ込んでいってるように見えてほっこり。
  • ヤマコーさんはもちろんずっと艶やかで高貴で不器用な蘭兵衛でしたが、あの緻密さはやっぱりすごいですね……。
  • なのに最後はしゃいで帰っていくのが可愛かったです。特に千穐楽でみんなハケてくのに一人振り返って拳突き上げちゃうところとか。
  • 成河くんの天魔王は、どこまでも深い闇を覗いているようで怖くて大好きでした。ハナドクロでは「三兄弟の末弟」なんて言われてましたが、末子であるがゆえの天真爛漫さと狂気が見えて怖かった!
  • 千穐楽では上で書いたヤマコーさんとそれにつられて振り返っちゃう捨と兵庫を取りまとめて「早く帰るよ」ってやってたのがなんとも微笑ましい。
  • 兵庫と沙霧がどんどん仲良くなってくのもかわいい。
  • 最後、川の向こうに消えていく捨之介とそれを躊躇いなく追う沙霧のシーンがとても好きです。捨之介は自分の過去と戦って向き合って最終的にそれに勝って過去を捨てようと……一人で生きていこうとするように見えていて。
  • あのセットの作りで言うと川の向こうは襲撃にあいもう無くなってしまった無界の里で、つまり死後の世界を暗喩してるのかなと感じていたのですがどうなんでしょうか。
  • そんな捨之介を迷いなく追えるのは、あの世界に沙霧しかいないのだなあと思うと、本当にあの2人の関係性が素敵です。
  • 「役を乗りこなしてる感」で言うとやっぱりまさとさんと古田さんがダントツですね。いつから草間彌生になったんだろう?
  • 青木くんに最後着物の裾捲くられちゃってるのがかわいくて、更にそれを払う様子もわちゃわちゃしててかわいかったです。笑
  • カテコでお煎餅忘れたりとキュートな座長さん、最後手で双眼鏡作って座席を眺めたり手を振ったりしていたのですが、ちょうどその視線の先に斗真がいたように思えてならず、オグトマコンビは事務所を超えたシンメだよ過激派の私は消し炭となったのでした。何回見に来たんだこの人。ちゃんちゃん。