11/18 泥棒役者初日ライブビューイング

マルちゃんがやるよ! ってだけで、どういうストーリーなのかも特に追わず見に行った『泥棒役者』がすごく面白かった。
嘘の上塗りをしていくということだけは解っていたので、そういったハラハラするものが少し苦手な自分でも最後号泣してしまうくらいには良かった。
はじめの過去はかなり厳しいものだけど、誰でも痛い腹というのは抱えていて、それでもみんななんとかして生きているんだよということが、すごく温かみをもって描かれていたのでかなり心打たれる。
西田監督というと自分はタイバニくらいしか触れてこなかった*1けど、タイバニで感じた優しい手触りが実写でも強く感じられた。
どのシーンも心に響いた。優しいカップルのはじめと美沙なんかマルちゃん担の方が見たら暴発するんじゃないかってくらいマルちゃんの彼氏感が強かったし、前園先生のアクの強さとか、そこからずっと話がずれるところ、轟が出てきてもっと拗れるところ(ユースケ・サンタマリアは舞台挨拶でも「ああ」だったけど大天才だと思う、そしてそう言わせてくれないのがまたユースケらしい)もすごく好き。共感性羞恥がかなり働く方なのでヒヤヒヤしたけど、今思えばそれもかなりのスパイスで絶妙だった。
それでもやっぱり最後の方の「また……」と前園先生が言いかけてはじめがドアを閉めるシーンが好き。2人に未来はあるかもしれないけど、なくてもいい。はじめや前園先生にはまだこの先の未来があって、あの家で起きた出来事はきっかけでしかない。そこに触れるのはまだもうちょっと先でもいいってすごく希望が持てるし、なによりはじめに初めての友人が出来たんだなと思うと、よかったなあと思う。
そこからそのまま則男と決着をつけるのもかっこよかったし、美沙との最後のシーンも、ある程度予測できるけどその予測通りに行って話がハッピーエンドで終わって安心した。最近髑髏城以外は「あんまりハッピーではないな……?」と思うものをずっと見てきたような気がするので、話の終わり方に安心出来たことになんだか感激してしまった。
そこから『応答セヨ』が流れてきて涙腺が大爆発して、左右両隣の知らない観客の方々が割とぐすぐすしていたので私も思う存分泣いた。
メガネをかけていたので、最初の『丸山隆平』の名前を見てメガネ上げてぐすぐす、涙を拭いてウワ〜ッとこみ上げて来てまた拭く。
ノリオが出てきたので慌ててメガネをかける。後日談だ、普通に働きはじめたんだ、うっよかったノリオもまっとうになっ……タマのキグルミやってるんだ! かわいいけど大変だけどかわいい仕事についたねノリオ、がんばっ…………………
理!?
は!? えちょっ小野寺弟 えっ 理!? 理 理!?!?!??!?!?!?!?!?!
理、あっ理! 野心に生きるにゃ遅すぎる 女に生きるにゃうぶすぎる 夢に生きるにゃ切なすぎる 過ぎたる我が身の亡八稼業〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!

私の涙はぴたりと止まった。舞台挨拶めっちゃ面白かった。
古のテキストサイトみたいなことをしてしまった。鳥ドクロの千穐楽行って熱がずっと高いのでつい……。

*1:と思ったけど魔王も怪物くんもベムも信コン映画もそうだった