推しが坂本龍馬を演じ(る/た)

4月に書いた短文をお焚き上げ。

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ちょっと話聞いてほしいんだけど。
推しの髪の毛がずっと長いの。推し、長くするのとか鬱陶しく感じそうなタイプで、あと髪長いとチャラついて見えるのが嫌なのかもしれなくて、ここ数年ずっと短髪だったの。
でもそんな推しが、去年からずっと髪伸ばしてて。
間に、ドラマやって舞台やって単発ドラマやって舞台やってたりして、その間に映画の番宣とかCMとかも撮ってて、去年めっちゃ忙しくてさあ、秋が深くなるころにはもう、お休みモードに入って、それは当然だしっかり休んでくれ~くらいの気持ちでいて、特に「推しの仕事がなくてさびしい~」「推しが同じ国にいなくてさびしい~」とかはなかったんだけど。笑 ……いや、あったんだけど。そりゃね。少しはね。

まあ、ご友人とか奥さんのご友人とかの筋がプラベの推しをアップロードしてくださるわけ。まあたま~~にマネブロとか更新してたけど。たまに自撮りも載せてくれてたけど。たま~にね。笑
盗撮ってわけじゃないから堂々と見るじゃん。
推し、髪切ってないのね。伸ばしっぱなしなの。
彼、凶悪なまでの天然パーマで、放置しすぎとくとグッリングリンになって、それはそれでかわいいんだけど、鬱陶しくて切るのも解るわけ。
だからさあ、めっちゃびっくりしたの。しかももっと休むんだと思ってたら、12月の頭には日本に帰国して。
仲良しの友人とCMやる! イベントもします! っていうから休み取ってイベントすっ飛んで行ったよ。通路前最前。メインステージからは遠かったけど私の目の前を推しが通っていった、推しはやっぱりかっこよくて、髪の毛が長かった。自分で「もみ上げがあんまりない」と昔言っていたけど、本当になかった。

その一週間後は親しい先輩と昔に共演した映画の再上映イベントにも顔出したりして、それにも朝早くから並んで参加した。帽子からはみ出てる髪がいろんな方向に行ってた。かわいかった。ラフな感じが私服っぽくてちょっとどきどきした。でも髪は長かった。

どうして切らないんだろうと疑問に思っていた。
年が明けて、推しや推しの周辺からもたらされる推し情報が極端に少なくなっていった。もちろん真冬から映画の撮影に入るだろうことは容易に想像がついたし事実そうだったし、配給会社の関係で撮影中の風景も流れてこないことも理解してたんだけど、ごくたまに推しのご友人が上げてくれる推しのプライベートな写真。やっぱり髪が長い。

当然、映画のあとに何か仕事が決まったんだろうということは解る。喜ばしいことだ。すぐにでもきゃーきゃー言いたい。推し、次はこんな仕事をするんです! みんな見てね! 自慢のかっこいい推しです! 早く騒ぎたかった。推しはそうやってキャーキャーされるのあんまり好きじゃなさそうだから、あくまで控えめにだけど、でも内心推しがかっこいいんですと言って回りたかった。
でも、でもでも、髪伸ばさないといけない仕事って何!? なんだろう。実のところ、某漫画の主人公2人の髪の長い方、推しがやるんだって思ってた。でもあれって普通に考えてカツラでやるじゃない? 長い、長すぎる。

もやもやした日々が続く。
春になって暖かくなって、推しはまた少しずつテレビに出るようになった。バラエティ番組の最終回スペシャル。埠頭にいる推し、船上でロングコートの裾がひらひらしてそれはもうかっこよかった。推しが冬に朗読した映像はまだ見られていなかった。手の中にいるまだ見てない推しも今テレビに映ってる推しも髪の毛が長い! 何が起きているというのか。

想像をしないわけではなかった。
推しの親友の大河ドラマ。好きな俳優さんが目白押しで、当たり前のように1話から見ている。ここに推しが出たらいいよなあとか、考えないわけじゃなかった。
どんどん髪の毛が長くなる推し、どんどん革命に向かって転がっていく大河ドラマのストーリー。ここに推しが出るとしたら。

出るとしたらを考えて、この時代の人間で推しに演じて欲しい歴史上の人物。1人しかいなかった。あまりにも視野の狭い想像だと思う。でも誰でも一回はあの生き様を、自分の推しの解釈で見てみたいんじゃないだろうか。少なくとも私は見てみたかった。
いやいや、でも、まだ早いとか言われるのかなあ。私は当然のように見たいけど、それはもう推しが推しの頭で考えて表現したその人物、めちゃくちゃ見たいけど。見たい。けど、じゃない。絶対見たい。

起きる。この数ヶ月、起きて最初にすることは推しの名前でツイッター検索をすることだった。だいたい朝の4時を過ぎると情報が解禁になる。
今日も朝起きて、布団の中でスマホをいじって、飛び起きた。見えたニュースサイトからのツイートをあらかたリツイートして、布団を跳ね飛ばして、家族への第一声が「坂本龍馬!」だった。

ここまで勢いで書いたのですが日を置いたら勢いしか無いですね。
とにもかくにも、出演おめでとうございます。待ち望んでいたし期待していたし願望がその通りになったし、なにより旬くんの解釈の坂本龍馬が見られること、亮平ちゃんとの共演であることが嬉しくてたまらなかったようです。
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とにかく旬くんの龍馬がすごい好きだった。
ちょっと時間過ぎちゃったけど、素敵な夏をありがとうございました。